プラトニック(5話)

多分とても愛してしまう回だろうなあと思います。

つねに諦観を漂わせていた青年が、死の恐怖に一気に崩れ落ちる回。

テツさんの死を知って、
晴れた日なのにあたりの景色が急速に衰えて変色し
(このあたりの映像好きだなあ・・・)

ホテルでは目のあたりが凍え表情も打ち砕かれ
もうこの人まもなく逝ってしまうと思うほど憔悴していて、でもなお

「ぼくは違う」「ともに堕ちて行く相手を探しているんじゃない」
と拒絶し「ただのいくじなしの癖に」と返されて
(たぶん少女の意図とは別の意味で)
低く「ああ、そうなんだ」と頷き出て行く。
どれだけ孤高なん・・・。この場面も好きだー。

そしてさりちゃんにおずおずと切り出し
手を取って教えを乞い、拒絶されて呆然とし「ほんとごめん」

解放してくれようとした大人の男には
「深夜番に戻ります」と。

やっとのことで立ってる。持ちこたえてる。
暗くて深くて救われなくて、このあたり凄く好きです。

後半は、涙目の青年と恋を確信した沙良
「近くへ行ってもいいですか」@かすれ声
(いい文句ですよねこれ)

「この世界に(ぼくを愛してくれてる人は)誰もいないの」
押し殺した叫びを沙良が最初から感知していたのは
(明確に示されていないけれど)
分かるような気もします。ぎりぎり同士

そして得恋と恋の歓び。

不思議なんです。確かにあれっと思う瞬間もあったけれど、
見れば見るほど愛が息づいていて、

清らかな二人でしたねえ・・・。